士業の法人とは?

最近増えている士業の法人とは?
 
税理士、弁護士、社会保険労務士などの士業は、従来個人事務所しか認められておりませんでしたが、各業法の改正により、税理士法人、弁護士法人、社会保険労務士法人などの法人が認められるようになりました。つまり***法人の名称が付されていれば、法人(会社)として経営されていることになります。ではどうすれば法人となれるのでしょうか、それは税理士法人であれば税理士が二人以上所属して社員(一般の会社でいう取締役に該当します。)として登録されていることが必要です。なぜ税理士法人とするのでしょうか。それは、従来のような個人事務所(個人名+会計事務所、又は、個人名+税理士事務所との屋号が付されている事務所です。)の場合、将来的に誰が引き継ぐのかという後継者問題が生じます。後継者がいたとしても個人名+税理士事務所の屋号は変わってしまいます。又、後継者がいなければ、同業税理士に営業譲渡するなりしなければなりません。お客様にとっては、全く異なるタイプの税理士に変わってしまう可能性がある訳です。これは望ましい事ではありませんね。そこで税理士法人という法人組織で運営する方法が制度化されました。税理士法人であれば、商号はそのまま引き継がれ、後継者も存在するので同じような経営方針で引き継がれていくこととなり、お客様にとっての安心感があります。さらに、毎年改正がなされる複雑、かつ、難解な税法を解釈し判断していく際に、二人以上の税理士が存在することは安心感があります。逆に言うと個人事務所で、一人の税理士で全ての税法を解釈している事務所は、改正をすべてカバーできているかとの不安が残ります。税理士業務を行うためには、法人税法、所得税法、消費税、相続税法の国税4科目は理解していなければなりませんが、税法科目は3科目合格で税理士となれますので、少なくとも1科目は試験レベルで勉強していない状態で仕事をしていることになります。このような点を補うためには、最低限4税法科目を複数の税理士でカバーし運営していくことが望ましい事になります。さらに個人事務所で職員が複数いる場合(場合によっては一人の税理士で十人以上の職員を有しているケースも存在します。)は、一人の税理士で全ての職員の仕事をチェックして、フォローできているのかという問題があります。簿記2級程度の知識で処理ができる記帳代行的な業務ばかりであれば問題ないとしても、複数の税目を横断的に理解していなければ処理できない事柄の場合、全て納税者の有利に税法が適用されているかを、セカンドオピニオンとして他の税理士法人にジャッジしてもらうことが有効です。つまり、個人事務所に委託している場合に、セカンドオピニオンとして税理士法人にスポットの相談を依頼すれば、最低でも他の税理士2人以上の判断を仰ぐことが可能となります。なぜこれが有効かというと、税法の解釈は難解で、同じ質問を異なる税務署にした場合、例えば3箇所に質問した場合には3箇所の回答が異なるケースもあるからです。税法の根幹となる課税の公平を前提を理念として行政執行すべき官庁である税務署の解釈が異なるケースが存在するほど解釈が難しい税法を一人の税理士がカバーすることは徐々に困難になってきます。今後は税理士法人化が進み、個人事務所は、法人税や所得税の比較的簡単な業務だけ行う流れになっていくことが予想されます。このような流れの中では、公認会計士が経営し、かつ、複数の税理士が存在する税理士法人に業務を委託することがこれからの時代安心できる選択となります。但し、そのような最高レベルのスキルを有するレベルの高い事務所に全てを委託することは、開業・起業したての起業家にとって費用負担が困難です。そこで、毎月の記帳代行は経理専門会社、申告は公認会計士+複数税理士の所属する税理士法人という方法がベストマッチとなります。